ブロッコリー

ブロッコリーの戦後史

ブロッコリーとカリフラワーは両方ともキャベツの仲間です。日本にはどちらも明治時代に輸入品として入ってきましたが、本格的に生産が始まったのは1960年代からで、このころはカリフラワーの方がよく食べられていたようでした。しかし。1980年代に緑黄色野菜ブームが到来するとブロッコリーの方が人気が出始め、現在はブロッコリーの生産、輸入がメインでカリフラワーは下火となっています。

ブロッコリー(カリフラワー)の戦後史

1960年代
カリフラワー(ブロッコリー含む)の生産が本格化する
1973年
野菜生産出荷統計にてカリフラワー(ブロッコリー含む)の出荷量の集計が開始
1989年
この年からブロッコリーとカリフラワーが分けて集計されるようになる
1994年
実行関税率表にブロッコリーの掲載開始
2002年以降
アメリカからの生鮮ブロッコリーの輸入が減る。その分、国内生産量が上がる。
2009年以降
中国産の冷凍ブロッコリーの輸入が増えてくる。

ブロッコリーの国内生産量と輸出入状況

ブロッコリーの国内生産量と輸入状況をまとめました。ブロッコリーは貿易統計上ではHSコード:0704.90.010(生鮮品または冷蔵品)、0710.80.010(冷凍品|蒸気または水煮による調理後に冷凍)が該当します。なお、同類種であるカリフラワーについても情報を整理しました。なお、輸入品はほとんどがブロッコリーとなります。また、日本からの輸出実績はありません。

ブロッコリー(+カリフラワー)の輸入量推移(1995年~2018年)

ブロッコリーは気温が高いと傷みやすいため、元々は冬季シーズン(11月~3月)にかけて収穫されていましたが、鮮度保持技術の向上に伴い、暖かい時期でも離れた消費地への輸送が可能になりました。国内の通年生産量の増加と海外からの生鮮・冷蔵品の輸入量の減少が顕著な他、冷凍品の輸入量が右肩上がりに増加しています。この理由として、冷凍品はすでに花蕾の部分を一口大に切ったものをパックしているため、使う分だけ袋から取り出すことができるため便利であることが推測できます。忙しい家庭や業務用のニーズがあるのだと予想できます。

ブロッコリーはここ20年間で消費量が増えましたが、カリフラワーはむしろ減っています。これは緑黄色野菜ブームの影響で色が緑色のブロッコリーの方に注目が集まっているためです。

【出典】財務省貿易統計(輸入、統計番号0704.90.010,0710.80.010,0704.10.000)野菜生産出荷統計(1995-2018年)

出荷量と収穫量

収穫したものが全て消費者向けの食用として出荷される分けではありません。このため統計上では収穫したものを収穫量、消費者向けに市場に出荷されたものを出荷量と区別しています。

ブロッコリーとカリフラワーを分けて統計を取り始めたのは1989年(平成元年)から

野菜生産出荷統計は1973年から最初はカリフラワーとブロッコリーを区別せずに集計されていました。なお、2020年3月現在の最新のデータは2018年となります。

ブロッコリーが貿易統計に反映されるようになったのは1994年から

1993年以前はカリフラワーの品目番号しかありませんでした。

ブロッコリーの主な輸入先(2019年)

ブロッコリーの主な輸入先を生鮮品と冷凍品の別に整理しました。

生鮮の輸入はアメリカがメインです。

【出典】財務省貿易統計(輸入、統計番号0704.90.010、集計期間:2019年)

冷凍の輸入は中国とエクアドルがメインです。

【出典】財務省貿易統計(輸入、統計番号0710.80.010、集計期間:2019年)

海外への輸出状況

日本から海外へのブロッコリーの輸出実績は貿易統計上はありません。

世界の生産状況・貿易状況

ブロッコリー・カリフラワーの生産量と輸出入実績です。

【出典】生産量:FAOSTAT(2018),輸出入量:UN Comtrade Database(2018)

中国とインドが世界の生産量の大部分を占める

ブロッコリーの生産量の1位中国と2位インドは奇しくも世界人口の1位と2位に同じでした。また、中国,インドで全世界の生産量の70%強を占めます。

貿易率は約5%

世界の生産量2650万トンにたいして、輸出量は124万トンでした。生産された量のおよそ4.7%が貿易取引されています。

その他

TPP協定交渉の結果とその影響

2018年12月30日に発効となったTPP協定によって、ブロッコリーの関税は元々の3%から0%に完全撤廃されました。ブロッコリー輸入時は関税がかかりません。しかし、これまでの説明通り、国内産量は毎年伸びて、生鮮品の輸入量は年々、減っているため、関税撤廃の影響はほとんどありません。