とうもろこし

穀物としてのとうもろこしは全量が輸入品で、主な用途は飼料用です。飼料用の割合は他の穀物と比較しても高く、輸入量全体の約75%を占めます。残りの24%がデンプンなどの加工用、1%がコーンフレークやポップコーンなどの食用となります。なお、スーパー等の店頭に並んでいる食用のとうもろこしはスイートコーンという品種になりますが、こちらは野菜に分類されるため、本項で取り上げる穀物のとうもろこしには含まれません。

1.とうもろこしの国内需給状況の推移

年度別長期推移

1960年(高度経済成長期)以降のトウモロコシの食料供給状況の推移です。1990年以降は年間1600万トン程度の輸入量となり、需要が安定していることがわかります。なお、2008年頃から2012年にかけての輸入量の減少は主要輸出国の不作による輸出量の減少等によるものです。(その後の豊作により復調)。とうもろこしの輸入は飼料用途が大半ですが、一部は加工用として輸入されています。加工用途は主にデンプン(コーンスターチ)です。

食料需給表(農林水産省)をもとに当サイト作成

2.とうもろこしの主な貿易相手国及び輸入量推移

1988年以降のとうもろこしの主な貿易相手国及び輸入量の推移を主要取引国別に棒グラフにしました。とうもろこしの輸入は戦後から現在に至るまで、アメリカからの輸入に依存していましたが、2010年以降はアメリカにおける不作及びバイオエタノールなどに起因する世界的な需要増加に対応するため、アメリカ以外の国からの輸入量も増え始めました。特に資源国であるブラジルからの輸入量がここ10年間で増加傾向にあります。

貿易統計(財務省)を元に当サイト作成

3.とうもろこしの世界の需給状況

世界全体の生産量、輸出量推移

1988年より30年間で日本の需要はほぼ安定している中、世界的需要は増加傾向にあり、生産量、輸出量ともに大幅に増えていることがグラフから読み取ることができます。2019年の貿易率(=世界全体の輸出量÷世界全体の生産量)は15%です。これは他の穀物と比較しても高い数値です。

USDA(アメリカ合衆国農務省)をもとに当サイト作成

世界各国(抜粋)のとうもろこしの生産量・輸出量・輸入量

とうもろこしの世界における生産量、輸出量、輸入量について、いずれかの貿易量が相対的に多い国を抜粋しました。2019年の生産量は世界全体で約11億トンですが、そのうち、アメリカと中国の2カ国で全世界の生産量の半分以上を占めます。ただし、アメリカは国内生産の余剰分を他国へ輸出しているのに対し、中国は国内生産量の不足分をさらなる輸入で補っている点が特徴です。

USDA(アメリカ合衆国農務省)をもとに当サイト作成