鮭は戦後の1952年にGHQによる漁業制限が解除されて、戦前から行われていた北洋漁業が再開されました。当初は漁獲量が増えていきましたが、1955年からロシアをはじめ他国からの漁獲規制が厳しくなり、徐々に衰退していきました。一方、養殖事業については1975年に本格化したものの、ノルウェーやチリなどからの輸入品にシェアを奪われたことにより、こちらも徐々に衰退化していきました。

1.鮭の国内需給状況の推移

80年代から90年代前半までは主な貿易相手国はアメリカでしたが、90年代に入ってからチリ、ノルウェー、ロシアからの輸入が増えていくとともににアメリカからの輸入が減っていきます。特にチリ産の伸びは著しく、2000年に入ってから他の国からの輸入量は減っているものの、チリ産の輸入量は増え続けました。(2011年をピークに少し減って、ここ数年は13万~14万トン程度で安定) 一方、国内生産量については2013年から2018年にかけて半減しました。養殖生産高に影響を与えた2011年の東日本大震災当時よりも生産量が下がっており、日本のサケ漁業は衰退化していることがグラフから読み取れます。

財務省貿易統計(輸入、概況品コード'0070103、集計期間:1988年~2018年)、FAO FISH STAT(天然と養殖の合計、魚種:Salmons, trouts, smelts、集計期間:1988年~2017年)、(ただし、2018年の国内生産量は平成30年漁業・養殖業生産統計 さけ・ます類 海面・内水面の天然漁獲量・養殖生産量の合計)を元に当サイト作成

2.鮭の世界の需給状況

鮭の世界の漁業生産量(天然+養殖)

1990年以降、ノルウェーやチリを中心に各国での養殖生産量向上により、サケの生産量は上がりました。しかし、日本についてはこの30年で逆に縮小しています。特に世界全体の養殖生産量が天然漁獲量を超えた1996年を境に日本の生産量が減少に転じました。

FAO FISH STAT(天然と養殖の合計、魚種:Salmons, trouts, smelts、集計期間:1988年~2017年)より当サイト作成

世界各国の需給状況

世界の総生産量のおよそ半分がノルウェーとチリで養殖生産されたものです。また、各国ともに生産量の半分以上を輸出しており、重要な国内産業の一つとなっています。ノルウェーはポーランドやフランスをはじめとして、世界中に輸出しています。また、チリもアメリカ、日本を中心に多くの国に輸出しています。全世界では約66%の貿易率となっています。

FAO FISH STAT(2017年)のデータを元に当サイト作成