豚肉

日本の豚肉は国内生産と輸入が半々です。輸入品は主にアメリカ産またはカナダ産となります。

1.豚肉の国内需給状況の推移

豚肉は1971年に輸入が自由化されて以降は輸入量も徐々に増えていきました。国内生産量は1989年にピークの160万トンを迎えた後は、国産と輸入でだいたい同じくらいの割合になりました。

食料需要に関する基礎統計及び食料需給表をもとに当サイト作成

豚肉には差額関税制度という豚肉独自の関税制度があります。この制度では基準輸入価格(546.53円)が存在します。詳細は割愛しますが、輸入部位毎に単価が安い場合は基準輸入価格との差額分だけの関税を課されることになり、単価が高い場合はその課税価格に4.3%の関税が課されることになります。結果としてある程度、単価が高い部位の方が支払う関税が安くて済むことになり、部位毎の輸入コストの偏りを押さえて、色々な部位が満遍なく輸入されることを狙った制度となります。

2.豚肉の主な貿易相手国及び輸入量推移

1988年から2018年の30年間の豚肉輸入量の推移を調べました。1971年(昭和46年)の輸入自由化以降、輸入量が年々、増えていきました。主な生鮮食品はアメリカ、カナダ、デンマーク、スペイン、メキシコです。

貿易統計(財務省)をもとに当サイト作成

※食糧需給表と貿易統計の輸入量の差異について
食糧需給表は全ての加工状態の肉を枝肉換算しているため貿易統計よりも数値が高めに出ています。

豚肉(生鮮、冷蔵または冷凍品)の輸入が可能な国

豚肉の主な貿易相手国はアメリカ、カナダ、スペイン、デンマーク、メキシコですが、それ以外の北米やオセアニア地域、そしてヨーロッパなどからも輸入実績があります。一方、アジア圏は輸入は原則不可です。(加熱処理されたものは条件付きで輸入可能な場合あり。)これは家畜伝染病予防法による防疫措置のために輸入可能な地域が制限されているためです。また、決められた施設で決められた処理を行っていることが条件となっています。

豚肉の世界の需給状況

豚肉の世界(主要国抜粋)における生産量、輸出量、輸入量について、まとめました。

世界全体の生産量、輸出量推移

世界で生産された豚肉のうち、約7%(2018年)が輸出されています。世界全体の生産量のおよそ半分が中国となります。2019年に豚コレラが中国で流行したことにより中国の豚肉生産量は大幅に落ち込みました。

USDA(アメリカ合衆国農務省)をもとに当サイト作成

世界各国(抜粋)の豚肉の生産量・輸出量・輸入量

USDA(アメリカ合衆国農務省)をもとに当サイト作成

圧倒的な生産量にもかかわらず、海外からさらに豚肉を輸入している中国

中国だけで全世界の豚肉生産量の50%近くを占めます。さらに輸入量も世界一です。元々、肉の中でも豚肉を最もよく食べるお国柄に加え、その消費量も増加しています。自国生産だけでは足りなくなってきているため、輸入量も増えつつあるようです。

豚肉の貿易率は9%

豚肉の貿易率(=世界全体の輸出量÷世界全体の生産量)は9%(2019年)、輸出量が多いのはアメリカ、EU、カナダで輸出量全体の8割を占めます。