原油

原油は日本の産業を支えるエネルギーの元となります。原油を加工することによって、自動車やジェット機の燃料やプラスチックなどの石油製品ができます。原油はほぼ100%輸入となります。海外へのエネルギー依存度を下げるため原油以外のエネルギーの見直しが行われており、2007年以降は緩やかに輸入量が減ってはいるものの、原油のエネルギーとしての重要性は戦後以降一貫して変わりありません。

1.原油の国内の需給状況

原油の輸入量、輸入金額及び主な貿易相手国別の輸入量推移

日本は原油の自給率はほぼ0%で、輸入品に頼っています。また、輸入先も一部ロシアを含むものの、中東依存の状態が続いています。中東の主要取引相手国もサウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェート、カタールと10年以上変わらない状況が続いています。輸入量自体は2008年のリーマンショック以降、緩やかに減少しており、2020年よりコロナが流行してからは減少の度合いがさらに高くなりました。単価自体はコロナ流行1年目の2020年は急な需要低下のために上がったものの、その後の産油国の生産調整により、2021年は価格を戻しています。

貿易統計(財務省)(統計品目番号2709.00-900)石油統計(経済産業省)をもとに当サイト作成

ロシア産原油輸入の段階的廃止(2022.05.09)

2022年5月9日、主要7カ国(G7)はオンライン会議でウクライナ侵攻を受けた制裁措置としてロシア産原油輸入の段階的廃止や禁止に向けて取り組むことを表明しました。原油の輸入先を中東に依存している状態から抜け出すためにロシア産原油の輸入割合を増やすことを視野に入ってはいましたが、G7表明に足並みを揃え日本もロシア産原油の輸入を禁止で方向転換することとなりました。

2.原油の世界の需給状況

原油の主要生産国の生産量及び輸出先

原油の主要生産国の生産量、輸出量について、まとめました。世界の原油の生産量はアメリカ、ロシア、サウジアラビアの合計で全世界の原油生産量の40%程度となります。一方、輸出量はサウジアラビア、ロシア、カナダでおおよそ40%を占めます。 サウジアラビアは中国、EU、インド、日本など色々な国に輸出しています。ロシアは主に中国とEU向けに輸出しています。カナダはアメリカ向けの輸出が中心となります。

原油の主要生産国の生産量及び輸出先

【出典:生産量 石油統計(2021),輸出量 US ENERGY INFORMATION ADMINISTRATION(2021)】
緑色:生産量、オレンジ色:輸出量。
生産量は30百万トン以上の国、輸出量は29百万トン以上の輸出先を記載

原油の輸入国別輸入量(2021年)

中国とアメリカで世界の原油輸入量のおよそ50%を占めます。中国は中東、ロシアを中心に様々な国から輸入しているのに対し、アメリカはカナダから輸入量が半分以上を占め、残り半分をメキシコ、サウジアラビア、ロシア、アフリカから輸入しています。カナダ産原油については技術的、地理的事情より現時点ではアメリカ向けが中心となっています。